実践 Dynamics CRM環境運用 (8) 【新機能】Online環境のバックアップリストア

従来、Dynamics CRM Online環境のバックアップリストアは以下のような仕様でした。
バックアップ:MSが日次で取得
リストア:個別にSRで依頼

2016 Update1から、リストアを任意のタイミングで実施できるようになりました。
詳細はこちらを参照してください。

頻度や保存数に上限があってもいいので、手動バックアップと長期保存ができると
より柔軟な運用が可能になってくると思います。

【Tips】 ADアカウントとCRMユーザーの紐づけ問題【削除のケースだけじゃない?】

大切なテーマです。
運用系のナレッジがJapan Dynamics CRM Team Blogに投稿されていました。
こちら

Japanブログに記載されていることは当然発生することですが、事態は比較的軽いものだと思います。
再度CRMのユーザーをアクティブ化しようとする作業を行っているため、気付きやすいと思います。

どちらかというと影響が大きいケースは、バックアップデータからの復元のケースだと思います。
こちらの場合、復元したものの全アカウントがCRMにアクセスできるのかわからないため、事態は重いものだと思います。
問題点に対する指摘は以前に投稿した「実践 DYNAMICS CRM環境運用 (2) DBの復元」の最下部あたりを参照してみてください。

問題発生の可能性だけを指摘し、回避策にはあえて触れませんでしたが、
この問題もJapanブログに記載されている方法である「組織のインポート」で回避することができます。
私の投稿にも手順はありますので、参考にしてみてください。

最後に、「組織のインポート」を実施する際の注意です。
「組織のインポート」はADに存在するアカウント情報をもとにCRMのユーザー情報を作成します。
氏名や役職、部署、電話番号等の情報はADの値を利用します。
したがって、これらのデータをCRM上で変更して運用している場合は、値が「元にもどる」ことが発生します。
実施後に値の修正が必要となります。

【Tips】Onlineで旧バージョン環境を利用する方法

Dynamics CRM Onlineの評価環境を申し込むとその時点で最新のバージョンの環境が提供されます。
しかしながら様々な理由によって、旧バージョンを利用したいケースがあります。
今回は旧バージョンを利用する方法をご紹介します。

設定を行う場所は「Office365管理センター」です。
管理センター>CRMをクリックしてください。2016-06-03 00_04_33-Office 管理センターのプレビュー - ホーム

変更したいインスタンスを選択して[編集]をクリックしてください。2016-06-03 00_09_43-Microsoft Dynamics CRM Online

「インスタンスの種類」を[サンドボックスインスタンス]に変更して[次へ]をクリックしてください。2016-06-03 00_11_36-Microsoft Dynamics CRM Online

[保存]をクリックしてください。2016-06-03 00_12_52-Microsoft Dynamics CRM Online

[リセット]をクリックしてください。2016-06-03 00_13_46-Microsoft Dynamics CRM Online

「対象のバージョン」で任意のバージョンを選択し、[次へ]をクリックします。2016-06-03 00_15_44-Microsoft Dynamics CRM Online

警告に注意してください。
以上です。お試しください。

実践 Dynamics CRM 2015 アップグレード関連

Dynamics CRM 2015 プラットフォーム関連の最後として

アップグレードに関して触れておく。

今回は以下の3点に関して記載する。

①Dynamics CRM 2013のアップグレードに関して

②Dynamics CRM 2013 ソリューションのインポートに関して

③Dynamics CRM 2013 Outlookクライアントのアップグレードに関して。

#いずれもコメントレベルでは「【Tips】2015プラットフォーム関連情報 2014/12/2」で触れている。

①Dynamics CRM 2013のアップグレードに関して

ほとんど変更はない。

実践 Dynamics CRM環境運用 (8) アップグレードを伴う組織のインポート

をしてもらいたい。

以下、手順を記載する。変更/注意点はコメントを入れる。

#2013DBをバックアップし、リストアする部分は省略。

2014-11-28 20_55_22

2014-11-28 20_55_26

2014-11-28 20_55_40

2014-11-28 20_55_44

2014-11-28 20_55_48

2014-11-28 20_55_58

無視してよいと思われる警告。

2014-11-28 20_57_08

2014-11-28 20_57_12

終了。2013にSP1が適用されていない場合は以下のようにエラーとなる。

2014-11-28 21_20_03

②Dynamics CRM 2013 ソリューションのインポートに関して

原則、2013のソリューションはインポート可能である(と聞いた)。

ただし、サイトマップの以降は注意が必要である。

2015から登場した、「セキュリティ」のリボンが表示されなくなり、

「ユーザー」エンティティへの一般的なアクセスができなくなる。

また、私がテストした際には、MSがフリー素材として提供する

つながりビューアー(2013のマネージドソリューション)が含まれる

ソリューションをインポートした際に以下の画面でエラーとなった。

2014-11-28 21_26_36

2014-11-28 21_29_46

③Dynamics CRM 2013 Outlookクライアントのアップグレードに関して。

2015用のOutlookクライアントをダウンロードして実行すればよい。

2014-12-05 03_36_50

2014-12-05 03_37_01

このような画面が登場する。クリック後には自動的に処理が実行され、完了となる。

 

2014-12-05 03_37_07

以上。

本投稿を含む3回で2015のプラットフォーム的要素を説明した。

実践 Dynamics CRM環境運用 (8) アップグレードを伴う組織のインポート

今回は少しおまけ的な内容である。

「アップグレードを伴う組織のインポート」と記載したが、

要するに2011バージョンから2013バージョンへのアップグレード手順である。

運用上、1つの顧客で頻出するテーマではないため、利用することはあまりないと思われるが、

組織のインポートでできることというトピックスに関連するものとして記載をしておく。

実際に実行する場合は当然のことながら十分なテストを計画すべきである。

アップグレードに伴い、様々な機能の改廃が行われており、すべてが正常にアップグレードされる

保証はどこにもない。プラットフォームは移行できたが一部の機能が利用できない

というようなことが発生し得るということを計画に組み込むべきである。

 

環境は下記のとおり。

移行元環境

OS:Windows Server 2008 R2

SQL:SQL Server 2008 R2

CRM:Dynamics CRM 2011 UR16(2011というエンティティを作っておく)

ドメイン:移行先環境とは別

※アップグレードは1つ前のバージョンからのみ実施可能。

※2013へのアップグレードは2011UR16移行がサポートされる(2014年8月時点の日本語版最新の実装ガイド)。

イメージは下記

20140820_001

手順は以下のとおり。

・移行元環境でDBのバックアップ(同じ手順であるため省略。「CRM2011_MSCRM.bak」で取得)

・移行先環境でDBの復元

・組織のインポートの実行

 

・移行先環境でDBの復元

SQL Serverのバージョンが異なるため、正常に復元されるか気になるところであるが、

私の環境では前回投稿の手順で問題が発生しなかった。同じ手順で問題が発生する場合は

CRMというよりSQL上の問題である可能性が高いため、SQLの問題としてトラブルシュートを

実施するとよいかもしれない。

手順は若干割愛しながら記載する。

「CRM2013_MSCRM」として作成するため、2011箇所を2013へ

20140820_002

20140820_003

正常に成功。復元時間も私の環境では1分以内。

20140820_004

・組織のインポートの実行

[展開マネージャ]から[組織のインポート…]をクリック

20140820_005

インポート可能なDBが存在する場合、デフォルトで情報がセットされるのは、前回のケースと同様

20140820_006

表示名を変更

20140820_007

20140820_008

20140820_009

ドメインが異なる場合は失敗する。ユーザー情報が異なるので当然のこと。

[OK]をクリックするとマッピング画面へ遷移

20140820_010

[新しいユーザー]箇所を選択し、[参照]をクリック

20140820_011

管理者アカウントを入力し、[OK]をクリック

20140820_012

警告に関してはとりあえず無視。[次へ]をクリック

20140820_013

[インポート]をクリックするとインポート処理が実際に開始されるのも同じ

20140820_014

20140820_015

私の環境だと処理時間は30分程度。

20140820_016

実際の画面は以下のとおり。

20140820_017

以上。

実践 Dynamics CRM環境運用 (7) 【新機能】SDKツールを利用したデータ移行

このテーマを記載している途中にリリースされてしまい、投稿間の整合性がとれなくなってしまった。

SP1環境(以降。おそらく)で利用可能なSDK でデータ移行ツールが提供された。

ソリューションファイルの移行ではなく、データが移行できるツールである。

Dynamics CRMにおいてデータを移行するツールは、標準機能として、「インポート」がある。

データ移行ツールは「インポート」の上位ツールのようなイメージであり、

複数エンティティのデータを一度にインポートできる。

この点のメリットが大きいのだが、2014年8月時点のツールでは少々バグが含まれている可能性がある(後述)。

また、インポート機能でもそうであるが、Lookup設定がされているプライマリフィールド値は

ユニークである必要がある。名前の解決ができないという点は同じである。

以下で手順と注意点を確認していく。

なお、詳細は中村さんのブログを参照させて頂いた。

http://blogs.msdn.com/b/crmjapan/archive/2014/08/13/dynamics-crm-2014-sp1-sdk-3-configuration-migration-tool-2.aspx

 

■ダウンロードサイト

http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=40321

■ツールのパス

SDK\Tools\ConfigurationMigration\DataMigrationUtility.exe

■環境

Dynamics CRM Online上に以下の2つの環境を作成

・masamt1:移行元

・masamt2:移行先

同じソリューションファイルを適用しておく。

■データイメージ

取引先企業

・プライマリフィールドに同値データを設ける

・取引先担当者とLookupするデータとする

・所有者を複数とする

20140820_101

取引先担当者

・アドベンチャー・ワークスと関連を持つ同値氏名のデータを作成(清岡)

20140820_102

■手順

[DataMigrationUtility.exe]を実行

20140820_001

[スキーマの作成]にチェックをいれ、[続行]

20140820_002

スキーマの作成:移行元のデータをエクスポートする手順に進む

データのエクスポート:[スキーマの作成]からの流れでエクスポートまで実行可能。実質不要。

データのインポート:[スキーマの作成]で作成したファイルを元にインポートする手順に進む

移行元の接続情報を入力し、[ログイン]をクリック

20140820_003

以下がデフォルト画面。すべてのデータをエクスポートする場合は[すべて追加]をクリック

20140820_004

エンティティが追加される。[保存してエクスポート]をクリック

20140820_005

ファイル名をつけて保存画面で保存すると(私は[solution.xml]で保存)下記画面が表示。[はい]クリック

20140820_006

[データファイルに保存]の[…]をクリック

20140820_007

[data.zip]などの名前を選択し、[データのエクスポート]をクリック

20140820_008

エクスポートが実行され、下記のように終了する。所要時間は1分29秒(最下部)。[終了]をクリック

※電子メールのエラーは不明

20140820_009

最初の画面にもどるので、インポートをする。[データのインポート]をクリック

20140820_010

移行先に接続情報を入力

20140820_011

[zipファイル]の[…]をクリック

20140820_012

[データのインポート]をクリック

20140820_013

データにユーザーが含まれる場合の警告。crmuser1を勝手に作成してくれるわけではない。

事前にユーザーを作成し、マッピングファイルでマップしておけば、移行できるはず(今回割愛)。

20140820_014

また、フィールドなどが異なる場合は下記のように失敗する。

20140820_015

正常に進むと以下のようなイメージ

20140820_016

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20140820_018

[終了]をクリックし、実際のデータを確認。

取引先企業

・件数は正常に移行

・売上高(money型データ)は欠落

・エーデータコーポレーションの取引先責任者である金がなぜか移行されない。

※ただし、記載していないが、[重複データの検出]をオフにしている。この機能はインポート時にも実行される。

この機能がオンの場合1行目のアドベンチャー・ワークスはインポートされなかった。

20140820_019

取引先担当者

・清岡の1つが移行されない。Lookupが解決されなかったと思われる。

・金が移行されない

20140820_020

移行されないデータの理由は現時点不明である。

不具合のようなものかもしれないし、私の手順が悪いのかもしれない。

いずれにせよ、関連情報を維持しつつ簡易に移行ができるツールが(今後修正されながら?)

提供されるということは歓迎すべきことである。

この程度のものでも、Onlineのデモ用データ移行には使えるので私にはありがたい。

以上。

実践 Dynamics CRM環境運用 (6) 組織のインポート

今回は組織のインポートに関して記載する。

(3)で記載した2つ目の方法である。

 

まず、組織のインポートを説明する。

組織のインポートでできることは以下の2である。

・復元された現行バージョンのDBを元にテナントを作成する

・復元された2011バージョンのDBを元にアップグレードしつつテナントを作成する

機能から想像がつくとおり、この場合はDB情報をそのまま利用して新環境を作成する機能である。

ソリューション移行とは異なり、取引先企業レコードなどを移行することができる。

今回は前者に関して記載する。

また、バックアップ環境と復元環境のURが同じであることが前提として要求されることが多い

という点に注意が必要である。実行できない場合はインポート実行前のチェックでエラーとなるため、

事前に気づくことは可能である。

 

組織のインポートを実施するため、事前の準備として、下記を実施する。

移行元環境:[CRM]。取引先企業とユーザーエンティティにレコードを追加しておく。

※ユーザーエンティティの[氏名]はAD上の値と別に変更しておく。

20140818_001

20140818_002

 

手順は以下のとおりである。

・SQL Management Studioで[CRM_MSCRM]のバックアップを取得する(画面ショット省略)

・SQL Management Studioで[CRM3_MSCRM]としてDBを復元する

・展開マネージャで組織のインポートをする。

 

・SQL Management Studioで[CRM3_MSCRM]としてDBを復元する

[データベースの復元]をクリックし、以下の画面を起動する

20140818_003

[デバイス]にチェックをいれ、…をクリックし、バックアップファイルを参照すると下記画面のようになる

20140818_004

[移転先]>[データベース]を以下のように「CRM3_MSCRM」に変更する。

20140818_005

左ペインの[ページの選択]>[ファイル]をクリック

20140818_006

データベース関連ファイル名を以下のように「CRM3_MSCRM」に変更する。

20140818_007

[OK]をクリックし、実行する。成功を得る。

20140818_008

以上

・展開マネージャで組織のインポートをする。

[展開マネージャ]を起動し、左のペインから[組織]をクリックし、右のペインの[組織のインポート…]をクリック

20140818_009

 

インポート可能なDBが存在する場合は以下のように自動的に情報がセットされる

20140818_010

デフォルトではバックアップファイルの組織名(この場合「CRM」)となる。

新しい組織名に変更する(この場合「CRM3」)

20140818_011

20140818_012

組織のインポートならではの設定。ユーザー情報の移行方法に関して。

ここでは、最も簡易な方法である[ユーザーを自動的にマップする]を選択

20140818_013

自動的に下記のようにマッピングされる

20140818_014

20140818_015

以下の[インポート]クリックからインポート処理が開始。

20140818_016

20140818_017

私の環境では1分以内に完了。

20140818_018

画面の確認。まずは取引先企業。きちんとデータが存在する。

20140818_019

次にユーザー。データは存在しているが、crmuser1の表示名がAD情報になっている。

20140818_020

組織のインポート中、ユーザー情報に関しては、改めてADの情報を取得して反映しているものと思われる。

上記のように一般ユーザー名の場合も気をつけるべきであるが、キューを管理するユーザーであったり、

ダミーの所有者として作成したユーザーに関しては氏名を変更しているケースはかなり多い。

組織のインポート実施後にチェックと修正を忘れないようにしたい。

また、連携的な機能に関しては移行不十分となる可能性があることに注意したい。

レポートエンティティのデータを追加している場合、CRM環境が異なると

 

 

以上。

次回はアップグレードを伴う組織のインポートに関して記載する。